当院の紹介記事
清水整形外科医院
 
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わかさ 2011年12月号 A
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ひどい腰痛には、背骨に沿って縦にテープを二本貼ればよく、その場で痛みがスッと和らぐ

 

腰痛が強い人は脊柱起立筋に貼る

いよいよこの記事からは、腰痛脊柱管狭窄症(以下脊柱管狭窄症)による痛み・しびれの改善に役立つ「狭窄症テーピング」のやり方について具体的に説明しましょう。

なずご自身でよく把握してほしいのは、あなたの体のどこに症状が強く現れているかです。脊柱管狭窄症の症状は、痛みの部位別に、腰の症状(腰痛)と、足やお尻の症状(足の痛み・しびれ、坐骨神経痛、間欠性跛行<こま切れにしか歩けなくなる症状>の二つに分けることができます。

 これらのうち、腰の症状が強い人はこの記事で紹介する「脊柱起立筋テーピング」を、足やお尻の症状が強い人は次の記事で紹介する「中殿筋テーピング」を試してください。腰も足もお尻も痛む、しびれるという人は、その両方を試すといいでしょう。

 


長さ30センチのテープを二本用意する

では、脊柱起立筋テーピングのやり方について説明します。脊柱起立筋とは、背骨のすぐ両わきにある縦に細長い筋肉のことで、重力に逆らって立ったり座ったりするためになくてはならない重要な筋肉です、脊柱管狭窄症と診断されて腰痛を訴える人はm、この脊柱起立筋にスパズム(筋肉のれん縮)が生じている場合がほとんどです。だからこを、この部分に伸縮テープを貼って血液やリンパ液の流れを促し、筋肉の硬直を和らげてあげる必要があるのです。

 まず、狭窄症テーピングでは、ドラッグストアやスポーツ用品店、通信販売などで各種市販されている伸縮性粘着テープ(一般にキネシオテープやキネシオロジーテープと呼ばれる)を用います。スポーツテープには伸縮性がない関節固定用のタイプも数多くあるので、間違えないようにしてください。

 伸縮テープでは、幅も色もさまざまですが、狭窄症テーピングでは5センチ幅のものが使いやすいでしょう。色は好みで選んでください。肌色が一般的ですが、最近はカラフルなものも市販されています。

 伸縮テープが入手できたら、今度はテープの準備です。ハサミで30センチの長さに切ったテープを二本用意します。

 

軽く伸ばしながら貼るのがコツ

次は肝心の貼り方です(くわしくは図を参照)。自分の腰にテープを正しく貼るのは難しいので、家族や友人に手伝ってもらうといいでしょう。

 テープを貼ってもらう人は、写真のようにおじぎをします。腰を前に曲げて上体を倒すのです、腰が痛くて曲げられない人はできる範囲でかまいません。このままの姿勢で、背骨の左右両側の脊柱起立筋に沿って伸縮テープから上(肩甲骨の約5センチ下)に貼っていくのです。

 

 脊柱起立筋テーピングでは、テープを貼るときにその長さを20〜30%伸ばすのがポイントです。もともとの長さが30センチなので、貼ったときの長さが36〜39センチになるように軽く伸ばして貼ればいいでしょう。最初は難しいかもしれませんが、コツをつかめば簡単です。

 こうして背骨の左右両側に二本のテープをしっかり貼ったら、おじぎをやめて上体を起こしてみてください。いかがでしょうか。多くの場合、腰の痛みがスッと軽くなった、重だるさがなくなった、腰の動きが軽やかになったなどの感覚が得られるはずです。効果が漢字られない場合も、しばらくテープを貼っておいてください。徐々に痛みが改善してくると思います。


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